ミキシング時の響きすぎと音のくもりを調整の質問

【質問】ホールで録音したピアノの音を、ミキシングするとき、響きすぎと音のくもりを調整したいのだけど、何をどういじっていいのかさっぱり分かりません。なるべくCDで聴くようなきれいな音に近づけたいのだけど、HPFやらスレッショルドやら、値を高くするとか低くするとか、どこをどんなふうにいじりますか。

【NAWIアドバイス】ものすごくシンプルに言うと、単純に元の音に対してミキサーで調整する場合。まず、音域のイメージを想像して下さい。10cmの1本の横線を想像しましょう。左端が低音域20Hz、右端が高音域20000Hz。これが人の可聴域。(参考までにスピーカーでいうと、左側1/3をウーファ、中1/3をスコーカー(ミッドレンジ)、右1/3をトゥイーターが受け持ってます。)さて、音のこもりを感じる周波数は、中音域。ミキシングで音のこもりを取りたいときは、この中音域のレベルを下げます。10cmの横線の真ん中が下にたわむイメージです。そうすると低音域と高音域が少し強調された形となるのでスッキリ(ドンシャリ系)します。昔のカセットテープなどの音がこもってしまうのは、低音域と高音域が劣化して中音域だけが残された形になるので、こもった音になってしまう。

参考までに、見たことがあるかと思いますが、こういう調整をするのが「イコライザー」というマシンで、これは2種類あり「グラフィックイコライザ」と「パラメトリックイコライザ」というのがあります。「グラフィックイコライザ」は、10cmの横線を細かく切ってソレゾレをスライドのボリュームスイッチにしたものです。「パラメトリックイコライザ」はスライドではなく回転ツマミにしたものです。レコーディングミキサーテーブルにスイッチが鬼のように並んでいるのは、分割された周波数のツマミが多いからです。ちなみにかかってしまったエコーは取れないので、エコーのせいで音がボンボンしている場合は低音域の周波数レベルも少し下げてみてもいいかも。

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コメント: 1
  • #1

    Angeli (日曜日, 27 9月 2015 15:23)

    グラフィック・イコライザをいじったら、うまくいきました。
    テープの音がなぜくもるのかもよく分かりました~。
    とても分かりやすい説明、ありがとうございました。
    また何かの時はよろしくお願いいたします。